MagSafeとQi2はどっちがいい?【2026】対立しない理由と「Qi2 25W」で変わったこと

「MagSafeとQi2、どっちを買えばいいですか?」——Anker歴10年・CIO歴4年でいちばん多く聞かれる質問のひとつです。
結論から言います。この2つは、どっちがいいかを選ぶものではありません。
結論|対立していない。見るのは「Qi2認証かどうか」だけ
MagSafeはAppleの規格、Qi2は業界標準の規格です。そしてiPhoneはMagSafeであり、同時にQi2でもあります。対立する2択ではなく、片方がもう片方を包み込んでいる関係に近い。
だから買うときに見るのは1点だけです。「Qi2認証」と書いてあるか。これがあれば、iPhoneでもAndroidでも磁力で位置が合い、規格どおりの速度で充電できます。
以下は、なぜそう言えるのかの中身です。規格団体の公式資料で確認しました。
時系列で見ると、関係がはっきりする
| 時期 | できごと | 出力 |
|---|---|---|
| 2020年 | MagSafe登場(Apple独自・iPhone 12から) | 最大15W |
| 2023年11月 | Qi2登場(WPC=業界標準) | 15W |
| 2025年7月 | Qi2 25W(規格名 Qi v2.2.1) | 25W |
WPCは2008年設立・300社以上が加盟する、ワイヤレス充電の標準化団体です。Qi(チー)という規格そのものを作っている組織で、Appleもここのメンバーです。
■ Qi2が生まれた理由が、公式資料に書かれています
WPCのリリースには、こう書かれています。
Qi2以前は、複数のスマートフォンメーカーが独自の高速充電プロトコルを開発していた。しかし、これらのプロトコルを使う機器は相互運用性や一貫した充電時間を欠く可能性があった。
Wireless Power Consortium ニュースリリース(2025年7月23日)/筆者訳
つまり「メーカーごとにバラバラだったものを、ひとつの標準にまとめた」のがQi2です。MagSafeが実現していた「磁力で位置を合わせて効率よく充電する」という体験を、業界全体で使えるようにしたと理解すると、関係がすっきりします。
実際、WPCは導入から1年以内に認証Qi2デバイスが世界で15億台を超えたと発表しています。もう例外的な規格ではありません。
Qi2 25Wで変わったこと|Androidが本格参入した
2025年7月のQi2 25W(規格名 Qi v2.2.1)は、単なる高速化ではありませんでした。WPCのリリースにこうあります。
Apple iPhoneに加えて、主要なAndroidスマートフォンがこのローンチで初めてQi2エコシステムに参加する。
WPC ニュースリリース(2025年7月23日)/筆者訳
ここが大きい。それまで「磁力でくっつくワイヤレス充電」は実質iPhoneのものでした。Qi2 25Wから、Androidも同じ土俵に乗ってきた。
出力は15W → 25W で約70%増。WPCは「Qi2 25Wは、真に高速なQi認証ワイヤレス充電を可能にする最初の標準だ」と表現しています。
機種別|手元のスマホは対応しているか
公式スペックで確認できた範囲を並べます。同じメーカーでも機種によって違うので、思い込みは危険です。
| 機種 | ワイヤレス充電 | 出典 |
|---|---|---|
| Pixel 11 | Pixelsnap ワイヤレス充電(Qi2.2認証済み)最大25W | Google ストア 技術仕様 |
| Xperia 1 VII | ワイヤレス充電(Qi)○ | ドコモ 製品仕様 |
| Xperia 10 VII | 非対応(-) | ドコモ 製品仕様 |
| Galaxy S26 / S26+ | ワイヤレス充電(Qi)○ | ドコモ 製品仕様 |
注目してほしいのはXperia 10 VIIです。同じソニーの同じ世代でも、こちらはワイヤレス充電に対応していません。「最近のスマホなら当然できる」と思い込んで充電器を買うと、無駄になります。
また、キャリアの仕様表は「ワイヤレス充電(Qi)」としか書かれていないことが多く、Qi2なのか従来のQiなのかまでは分からないケースがあります。そこはメーカー公式や製品ページで確認してください。
買うときに見るところ|3つだけ
- 「Qi2認証」または「Qi2 25W対応」の表記があるか——これが本体。MagSafe対応とだけ書かれた非認証品は、磁力はあっても速度が出ないことがあります
- 自分のスマホが何Wまで受け取るか——Pixel 11は最大25W。本体側の上限を超える充電器を買っても速くなりません
- 充電器側の電源(ACアダプタ)が足りているか——25Wを出すには、充電器本体にそれ以上の電力を供給する必要があります。付属しない製品も多いです
3つめは見落とされがちです。ワイヤレス充電器だけ買っても、挿すACアダプタが弱いと本来の速度が出ません。有線側の選び方はPPS対応かどうか、どこを見れば分かる?にまとめています。
▶ AmazonでQi2認証のワイヤレス充電器を探す / 楽天市場で探す
▶ AmazonでQi2対応モバイルバッテリーを探す / 楽天市場で探す
よくある質問(FAQ)
どちらか一方を選ぶものではありません。MagSafeはAppleの規格、Qi2はWPC(Wireless Power Consortium)が定める業界標準で、iPhoneはMagSafeであり同時にQi2でもあります。購入時に見るべきは「Qi2認証」の表記です。これがあればiPhoneでもAndroidでも規格どおりに動きます。
出力が違います。Qi2は2023年11月に15Wでスタートし、2025年7月に登場したQi2 25W(規格名 Qi v2.2.1)は25Wへ引き上げられました。WPCは「元のQi2より約70%多い電力」と発表しています。またQi2 25Wのローンチで、主要なAndroidスマートフォンが初めてQi2エコシステムに参加しました。
本体がQi2に対応していれば、磁力での吸着と規格どおりの充電が期待できます。ただし機種によってワイヤレス充電自体に非対応のものがあります。たとえばXperia 10 VIIはドコモの製品仕様でワイヤレス充電が「-」(非対応)です。購入前に必ず自分の機種の公式スペックを確認してください。
充電器に電力を供給するACアダプタが足りていないと、本来の速度は出ません。25W対応のワイヤレス充電器でも、挿すACアダプタが弱ければその分しか出せません。ACアダプタが付属しない製品も多いため、手持ちのものが使えるかを確認してください。
まとめ
- MagSafeとQi2は対立しない。iPhoneは両方に当てはまる
- 見るのは「Qi2認証」の表記があるか——これだけ
- Qi2=15W(2023年11月)/Qi2 25W=25W(2025年7月・約70%増)
- Qi2 25Wから主要Androidが本格参入。磁力充電はもうiPhoneだけのものではない
- ⚠️同じメーカーの同世代でも非対応の機種がある(例:Xperia 10 VII)。思い込みで買わない
機種ごとの充電器選びはAndroid充電器おすすめ5選|PPS対応で選ぶ、Pixel 11の充電器は何W?もあわせてどうぞ。
出典:Wireless Power Consortium「WPC Ushers in Next Generation of Faster Wireless Charging」(2025年7月23日)/Google ストア Pixel 11 技術仕様/NTTドコモ 製品仕様(Xperia 1 VII SO-51F・Xperia 10 VII SO-52F・Galaxy S26 SC-51G・Galaxy S26+ SC-52G)。2026年8月30日に確認。引用箇所の日本語は筆者訳です。