2026年5月13日、UGREENが「Air」という新しいプロダクトラインを一気に4製品ぶつけてきた。薄型・軽量を全面に押し出した、これまでの「Nexode Pro」とは別軸の家族である。Anker歴10年・CIO歴4年・モバイルバッテリー歴は2016年から数えて10年になる私から見ると、この発表は静かに見えて、実はかなり攻めた一手だ。
Poweradd・AUKEY・enkeeo・ノーブランドを経てCIO 5世代に落ち着いた私は、「容量より薄さ」「1台で何役こなせるか」を10年間追いかけてきた人間だ。今回の「Air」シリーズは、その2軸のど真ん中を撃ち抜いてくる。発売初日の温度感のままに、4製品まとめて整理しておきたい。
- UGREEN「Air」シリーズ4製品の発売情報と価格目安
- Nexode Air 65W / 45W のスペックと既存GaN充電器との違い
- MagFlow Air 10000mAh / 5000mAh の薄型MagSafe互換モバイルバッテリー戦略
- 4製品スペック比較表と「こんな人におすすめ」
UGREEN「Air」コンセプトとは何か——薄型・軽量・MagFlow
UGREENといえば、これまでは「Nexode Pro」シリーズの100W〜300W高出力GaN充電器、もしくは安価で堅実なケーブル・ハブ系のブランド——という印象を持っている読者が多いはずだ。私もそう思っていた。だが今回の「Air」は、明らかに別の財布を狙いに来ている。
キーワードは3つ。薄い・軽い・くっつく。Nexode Air は充電器の薄型化、MagFlow Air はMagSafe互換のマグネット吸着を前面に押し出したモバイルバッテリーだ。「Pro」が出力で殴るシリーズなら、「Air」は持ち運びで殴るシリーズと言い切っていい。
Nexode Air 65W|薄型GaNの本命候補
まずは充電器側の上位、Nexode Air 65W から。USB-C 2ポート+USB-A 1ポート構成が想定され、最大出力65W。薄型・軽量に振った設計で、MacBook Air / Pro 13インチ・iPad Pro・iPhone・Androidまで一通り面倒を見られる帯域だ。
私の手元にはCIO NovaPort TRIO II 65Wがあり、毎日使っている。NovaIntelligenceでポート位置を問わず自動配分してくれるのが快適すぎて、もはや位置を覚える努力をしなくなった。UGREENの「Air 65W」がここに薄さで殴り込むなら、CIO・Anker GaNPrime・Belkin の三つ巴に第4の選択肢が生まれる。
- 最大出力:65W(USB-C PD 3.0 / PPS対応見込み)
- ポート構成:USB-C×2 + USB-A×1(想定)
- 本体形状:薄型GaN・折畳プラグ
- 対応:MacBook Air、iPad Pro、iPhone、Androidスマホ
- 発売日:2026年5月13日
直接の競合はAnker Nano II 65W、CIO NovaPort TRIO II 65W、Belkin BoostCharge Pro 65Wあたり。価格レンジは5,000〜7,000円台が想定され、薄型に振ったぶん厚みでAnker Nano IIに勝ち、ポート数でCIOと並ぶ——という立ち位置なら市場でハマる。
Nexode Air 45W|タブレット+スマホの2台持ちにちょうどいい
続いてNexode Air 45W。出力を一段落として、その分さらに薄く・軽くしたモデルだ。iPad+iPhoneの2台同時運用や、MacBook Airの低負荷時運用、出張時のカバン底に常駐させる定番枠として狙いを定めている。
- 最大出力:45W(USB-C PD 3.0)
- ポート構成:USB-C×2(想定)
- 本体形状:薄型・折畳プラグ
- 対応:iPad Pro、iPhone、Androidスマホ、低負荷時のMacBook Air
- 発売日:2026年5月13日
2016年2月にAnker 24Wを買ってから10年、私の充電器は「24W → 40W4ポート → 65W GaNPrime → 65W NovaPort TRIO II」と出力を上げ続けてきた。だがここ最近、出かけ用は45Wでいいと感じている。スマホとiPadだけなら45Wでオーバースペックにすらなる。Nexode Air 45Wはまさにこの「2台目」需要を取りに来ている。
MagFlow Air 10000mAh|薄さ8.6mmという挑発
ここが今回の目玉だ。MagFlow Air 10000mAh。10000mAhで厚み8.6mmと公表されており、これは数字だけ見ると業界最薄レベルに入ってくる。MagSafe互換のマグネット吸着でiPhoneに「ペタッ」と貼り付けて運用するタイプだ。
私はCIO SMARTCOBY Pro SLIM 35Wを薄さ16mmで「これは薄い」と感心して持ち歩いていた人間だが、8.6mmはその約半分。iPhoneの背中に貼り付けても、ポケットに刺さるあの違和感がほぼ消える数字である。
- 容量:10,000mAh
- 厚み:約8.6mm(公表値)
- 規格:MagSafe互換(Qi2想定)・USB-C有線給電併用
- 出力:MagSafeワイヤレス+USB-C PD
- 発売日:2026年5月13日
競合はAnker MagGo 10000mAh、CIO SMARTCOBY SLIM II Wireless 2.0、MATECH MagOn Slimあたり。Anker MagGoは出力に強く、CIOは容量と仕上げに強く、MATECHは薄さの定番枠。そこに「8.6mmで10000mAh」が刺さるなら、薄さの基準線が一段ぐっと下がる。
| 製品 | 容量 | 厚み |
|---|---|---|
| UGREEN MagFlow Air 10000mAh | 10,000mAh | 約8.6mm |
| MATECH MagOn Slim 5000 | 5,000mAh | 約9.0mm前後 |
| CIO SMARTCOBY SLIM II Wireless 2.0 8K | 8,000mAh | 薄型(公表値要確認) |
| Anker MagGo 10000mAh | 10,000mAh | 厚め(スタンド機能あり) |
MagFlow Air 5000mAh|「貼って忘れる」サイズ感の本命
そして容量を5000mAhに絞った軽量版がMagFlow Air 5000mAh。iPhoneを1回フル充電する電池量に近く、「常に貼っておく」運用に振り切れるサイズだ。私自身、ヨドバシ限定福袋で買ったCIO SMARTCOBY SLIM II Wireless 2.0 SS5K(5000mAh)を「とりあえずカバンに常駐」枠として使っているが、ここに薄型MagSafe互換の新顔が来るのは正直歓迎したい。
- 容量:5,000mAh
- 厚み:薄型(10mm前後想定・要確認)
- 規格:MagSafe互換(Qi2想定)・USB-C有線併用
- 用途:iPhone 1回フル充電クラスの軽量補助
- 発売日:2026年5月13日
UGREEN「Air」4製品スペック比較表
| 製品 | カテゴリ | 最大出力 / 容量 | ポート / 規格 | 薄さ・軽さ訴求 | 想定価格帯 |
|---|---|---|---|---|---|
| Nexode Air 65W | 充電器 | 65W | USB-C×2 + USB-A×1(想定) | 薄型GaN・折畳プラグ | 5,000〜7,000円台 |
| Nexode Air 45W | 充電器 | 45W | USB-C×2(想定) | 薄型・カバン底常駐枠 | 3,000〜5,000円台 |
| MagFlow Air 10000mAh | モバイルバッテリー | 10,000mAh | MagSafe互換 + USB-C | 厚み約8.6mm | 5,000〜7,000円台 |
| MagFlow Air 5000mAh | モバイルバッテリー | 5,000mAh | MagSafe互換 + USB-C | 薄型・常時貼付運用 | 3,500〜5,000円台 |
こんな人におすすめ
- Nexode Air 65W:MacBook Air / Pro 13+iPhoneを1台で面倒見たい人。Anker Nano IIやCIO NovaPort TRIO IIから乗り換え候補を探している人
- Nexode Air 45W:iPad+iPhoneがメインで、カバンに常駐させる薄型2ポート充電器が欲しい人
- MagFlow Air 10000mAh:MagSafe互換で、なおかつ「ポケットの違和感」を最小にしたい人。Anker MagGoの厚さに躊躇していた人
- MagFlow Air 5000mAh:iPhoneに「貼って忘れる」運用がしたい人。日帰り出張・通勤メイン
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「Air」シリーズが効く3つのシーン|10年遍歴ユーザーの実用想定
スペックを並べるだけでは「結局どれを買えばいいか」が見えてこない。Anker 24W(2016年)→Anker PowerPort 4 40W4ポート→Anker GaNPrime 65Wピカチュウ→CIO NovaPort TRIO II 65W という4代の充電器遍歴を辿ってきた私の視点で、UGREEN「Air」が実際に効くシーンを3つに整理しておく。
シーン1:在宅デスクの「もう1個」枠
メイン充電器がデスクに据え置きで動かせない状況——たとえばモニター裏や電源タップ最奥に固定してしまった——という人は意外と多い。そこに「ちょっと別の場所でMacBookを充電したい」が発生したとき、引っこ抜いて差し替える運用は面倒くさい。Nexode Air 65W はそういう「在宅デスクの2台目枠」に綺麗にハマる薄型サイズだ。引き出しに常駐させても膨らまない。
シーン2:通勤・出張カバンの底に貼り付ける枠
Nexode Air 45W のような出力一段落とした薄型充電器は、「カバンに常駐するけど存在を忘れる」のが理想だ。iPadとiPhoneだけなら45Wで十分に賄える。私自身、出張時に65W充電器を持ち出して「結局iPadしか繋がなかった」経験が何度もある。出力過多は荷物的にも罪だ、と気づいたあたりから45W派に部分転向している。
シーン3:iPhoneに「貼って忘れる」運用
MagFlow Air 5000mAh と10000mAh の最大の用途はここに尽きる。私はCIO SMARTCOBY SLIM II Wireless 2.0 を福袋経由で2台(SS5K と 8K)所有しているが、結局のところ運用は「iPhoneに貼り付けて放置」に落ち着いた。MagSafe互換のマグネット吸着は「ケーブルを挿す」という1ステップを物理的に省略する。たったそれだけのことが、毎日使うと効いてくる。
- iPhone 1台しか持っていない→MagFlow Air 5000mAhでほぼ事足りる
- iPhone+iPadで1日外出→MagFlow Air 10000mAhを1台
- MacBookを外で使う→Nexode Air 65Wを必ず付ける
- iPad+iPhoneしか持ち歩かない→Nexode Air 45Wで十分
- 厚みを最優先→MagFlow Air 10000mAh(8.6mm)一択
UGREEN「Air」価格戦略の読み解き
UGREENが「Air」シリーズで4製品を一気に出してきた理由は、おそらく「価格帯ごとに自社製品同士で食い合わない棚作り」にある。Nexode Pro は140W / 300W のハイエンド向け、Air は5,000〜7,000円帯の薄型量販向け——という整理だ。これは家電量販店の棚で考えると分かりやすい。MacBook Pro 16インチユーザーは Pro 140W、それ以外の大多数は Air 65W、という二段構えである。
MagFlow Air も同様に、MagSafe互換MB市場で「Anker MagGo の半額〜7割の価格帯」を狙いに来ているのが見える。Anker MagGo 10000mAh が9,000円台で売られている現状、UGREENが6,000円台で「ほぼ同等容量・より薄い」を出してくると、価格性能比で一気に逆転する可能性がある。発売後のセール価格に注目したい局面だ。
気になる点と、今後の検証ポイント
速報段階で気になっているのは3点だ。第一に、MagFlow Air 10000mAh のマグネット吸着力。薄さ8.6mmを実現するためにマグネットを薄くしている可能性があり、iPhone 15 Pro Max級の大型機をぶら下げると剥がれないか——これは実機で確認したい。
第二に、Nexode Air 65W の2C+1A 同時出力時の配分。CIO の NovaIntelligence のような自動配分が効くのか、それとも「Cポート優先・Aポートはオマケ」型なのか。後者だと結局65Wフル活用は難しい。第三に、PPS対応。Galaxy系の超急速充電(45W PPS)に対応しているかどうかは、Android勢には決定的な差になる。
これらは届き次第、実機で検証して別記事に切り出していく。鮮度の腐る情報を本記事に後追い追記するのではなく、検証は検証で独立記事として残す方針だ。
まとめ|「Pro」で殴っていたUGREENが「Air」で薄さを取りに来た日
UGREEN「Air」シリーズは、Nexode Pro 140W / 300W の出力路線とは別軸——「薄型・軽量・MagSafe互換」という、これまでCIO・MATECH・Anker MagGoが取り合っていた帯域への直球の参入だ。とくにMagFlow Air 10000mAh の厚み8.6mmという数字は、薄型MagSafe MBの基準値を一段引き下げる可能性が高い。
Anker 10年・CIO 4年・モバイルバッテリー6ブランド遍歴の側から言わせてもらえば、UGREENがここに来たのは「価格×仕上げの安定感」を武器にしたガチの攻めだ。発売後、実機が手元に来たら、Nexode Air 65W vs NovaPort TRIO II の充電配分比較、MagFlow Air 10000mAh vs MATECH MagOn Slim の厚み計測比較を順番にやっていく予定である。
速報としては以上だ。続報・実機レビューは本記事を更新——ではなく独立記事として順次出していく。期限の腐る情報を1本に詰め込まないのが、このサイトの編集方針だ。
