「充電しながら使うと、なぜか本体がアツアツになる」——夏のハンディファンあるある、ですよね。
正直に告白すると、私も過去にやらかしました。デスクで首掛けファンを使いながらモバイルバッテリーから給電して、グリップ部分が低温やけど一歩手前まで熱を持った、あの夏。
Ankerユーザー歴は2016年から、もう10年。
CIO製品も2022年に SMARTCOBY Pro を買って以来4年、気づけば16点以上を所有しています。充電器・モバイルバッテリー・電源タップ・ケーブル・カップウォーマー・アイマスクまで、なぜか家のあちこちでCIOロゴを見かける生活。そんな私が、2026年5月11日12:25に始まったMakuakeの「CIO Handy Fan」プロジェクトで、開始13分で25%オフ「超超早割」を確保しました。
急いだ理由はひとつ。中川社長がライブ配信で語った「完全パススルー給電」という1点を、どうしても自分の手で確かめたかったからです。
これ、ハンディファンの世界では地味に革命的なんですよ。
普通のパススルーは「充電→バッテリー→出力」の三段跳び。完全パススルーは「電源→出力」を直結します。
10年使って痛感した「ハンディファンの3大不満」
2019年、私は enkeeo の1台4役モバイルバッテリー(LEDランタン+扇風機+モバイルバッテリー+ライト)を買っていました。当時はワクワクしましたが、夏に外で扇風機を回し続けるとバッテリーがどんどん減る。減ったら充電する。充電しながら使う。すると——熱い。
あれから7年。市場のハンディファンは安く・薄く・かわいくなりましたが、根っこの不満は意外と進化していません。中川社長もライブで同じ3点を挙げていました。
- 使いたい時にバッテリー切れ:通勤や外出が重なる日に限って空になる
- 充電中に本体が熱くなる:涼むための道具が、握ると熱源
- 安っぽい:質感が玩具寄りで、デスクに置くと浮く
充電器メーカーが本気で作ると、ここがどう変わるのか。心臓部にあたる「電源回路の設計思想」が、まったく別物だったんです。
「完全パススルー給電」とは何か——いちばんやさしい解説
まず前提から。
パススルー充電という言葉自体は、モバイルバッテリー業界では珍しくありません。本体を充電しながら、同時にスマホへも給電できる仕組みのことを指します。私が2022年にCIO初購入を決めた SMARTCOBY Pro も、これに対応していたのが決め手でした。
ただし、ここに落とし穴があります。
多くの一般品の「パススルー」は、内部でバッテリーへの充電と外部への放電を同時に動かしているだけ。つまり、バッテリーセルが充電と放電を並行して受け持つ状態なんです。
セルの立場で考えると、これはなかなかの重労働。
同時に押し引きされた電池は熱を持ち、熱はセルの劣化を加速させます。「充電しながら使うとバッテリーが弱る」と言われるのは、概ねこの構造に起因しています。
一方の CIO Handy Fan が採用した「完全パススルー」は、思想がまったく違います。
- ACアダプタを接続している間、バッテリーを完全にバイパスしてファンを駆動
- 外部電力でファンを直接回し、バッテリーは「使われない側」に回す
- 余った電力で、別経路でバッテリーをゆっくり効率充電
ざっくり言えば、「電源とファン」「電源とバッテリー」をいったん切り離して並列に動かす設計。ファンとバッテリーが同じセルを取り合わないので、セル側は穏やかな環境で充電に専念できる、というわけです。
なぜ本体が熱くなりにくく、寿命も延びるのか
ここが本記事のいちばんの肝です。
「熱くなりにくい・寿命が延びる」と言われても、なんとなく信じるのではなく、構造から納得しておきたいですよね。
① セル発熱を分散できる
リチウムイオン電池が発熱する大きな要因は「同時充放電」と「高レート動作」。
完全パススルー方式では、AC接続時にファンが消費する電力をセルが負担しません。セルは充電のみ、しかも余った電力で穏やかに、というモードに入ります。「働きながら寝る」ような無理が消える、と表現すると分かりやすいかもしれません。
② 電源回路の効率が上がる
バッテリーを経由しないということは、「AC→USB→DC→モーター」までの変換段数が減るということでもあります。途中の変換ロスが減れば、ロスとして捨てられていた熱も減る。本体外装が手で持って違和感のない温度に収まりやすいのは、この合わせ技です。
③ サイクル劣化を抑えられる
リチウムイオン電池の寿命は「充放電サイクル数」と「温度」で決まると言われます。
完全パススルーは、AC接続中の動作をバッテリーのサイクルにカウントさせません。デスクで朝から晩までACに挿しっぱなしで使う想定だと、この差はじわじわ効いてきます。「2年目の夏に容量が半分」みたいな悲しい現象に、構造的に抵抗してくれる設計です。
CIO Handy Fan 完全パススルーの嬉しいポイント
- デスクに置きっぱなしで一日中つけても劣化を気にしなくていい
- 電源OFF時もバッテリーを満充電キープしない(劣化抑制)
- 1台4役(首掛け・卓上・手持ち・モバブ)で持ち回しが楽
- 充電器メーカーらしい安全設計
| 方式 | 充電中の挙動 | 電池寿命 |
|---|---|---|
| 通常パススルー | 電池を経由して出力 | サイクル進行・劣化早い |
| 完全パススルー | 電源から直結出力 | サイクル進行しない・長寿命 |
CIO製品に通底する「充電のストレスを消す」思想
面白いのは、この完全パススルーが「Handy Fan のためだけの飛び道具」ではないこと。
私が現在お気に入りのCIO NovaPort TRIO II 65Wには「NovaIntelligence」という技術が載っていて、どのポートに何W機器を挿しても自動で最適配分してくれます。ユーザーは「ここに挿したら何W出る?」を考えなくていい。
CIOが何度も語っている「充電を意識させない」というキーワードは、製品横断のテーマなんですよね。
- NovaPort 系:ポートを意識させない(自動W配分)
- Polaris CUBE 系:配線を意識させない(プラグ一体・ケーブル内蔵)
- SMARTCOBY Wireless 系:充電端子を意識させない(Qi2.0/2.2 ワイヤレス)
- CIO Handy Fan:充電タイミングを意識させない(完全パススルー)
並べてみると、Handy Fan は CIO の系譜にきれいに収まっていることが分かります。「夏場、毎日握る道具だからこそ、充電を意識させたくない」——中川社長のライブでの一言が、いちばん腑に落ちた瞬間でした。
CIO の電源思想についてもう少し深掘りしたい方は、国産プロジェクトの背景を整理したこちらが参考になります。
👉 CIO「Made in Japan」国産充電器プロジェクト始動|NovaPort Ⅲ構想
Anker GaNPrime や UGREEN Nexode Pro との充電思想の違いを比べた記事はこちら。
👉 【純正捨てた】GaN充電器おすすめ5選|Anker・CIO比較
実機到着後に検証したい3つのポイント
応援購入は完了しましたが、私のところに届くのは2026年7月上旬から順次。
夏本番に間に合わせる、と中川社長が断言していたスケジュールです。届いたら、机上の理屈が体感としてどこまで噛み合うのかを、ゆっくり確かめるつもりでいます。
- AC接続中の本体温度:30分・60分使用後にグリップとプレート裏の温度を実測比較
- 連続稼働時のバッテリー残量推移:AC接続あり/なしで、満充電からの推移カーブを記録
- 切り替え時のもたつき:AC抜き挿しで風量が落ちないか、シームレスに切り替わるか
とくに3点目は、デスク利用者にとっては地味に大事なポイント。ケーブルが抜けた瞬間にファンが止まるようでは、結局「電源前提の卓上ファン」になってしまいますからね。
Handy Fan 全体のスペックや4モードの詳細は、こちらの先行解説記事にまとめてあります。
👉 【5/11 12:25開始】CIO Handy Fan 4モード扇風機+モバイルバッテリー徹底解説
「充電器の作法」が分かっているメーカーだからこそ、扇風機にも完全パススルーを当然のように積んできた——というのが正直な感想です。
まとめ:充電器メーカーが作るハンディファンの、いちばん地味で大事な進化
派手なペルチェ冷却プレートや二重反転ファンに目が行きがちですが、私が CIO Handy Fan で一番ワクワクしているのは、「完全パススルー給電」という一見地味な電源設計です。
- 一般品:充電と放電を同じバッテリーで同時にこなす → 熱・劣化
- CIO:ACから直接ファンを回し、バッテリーは別経路で穏やかに充電
- 結果として、本体は熱くなりにくく、バッテリー寿命のサイクル消費も抑えられる
10年あれこれ充電器を渡り歩いてきた目で見ても、ここに焦点を当ててきた製品はかなり珍しい。
「充電器メーカーが本気で扇風機を作る」という言葉が、ただの広告コピーではなく、ちゃんと回路設計に落ちている。そう感じさせる1台です。
ちなみに私の応援購入は、開始13分で確保した25%オフ「超超早割」枠でした。Makuake はASP対象外なのでアフィリエイトリンクはありません。気になった方は Makuake のプロジェクトページを直接覗いてみてください。実機が届いたら、上記3つの検証ポイントをそのまま記事化する予定です。
「充電のストレスを消す」CIOの思想が、夏の小さな扇風機にどこまで落ちているのか。
7月の続報、よかったら気長にお待ちください。
🌬️ CIO Handy Fan 技術解説シリーズ
- 第1弾(この記事):完全パススルー給電とは|熱くならない理由
- 第2弾:二重反転ファン|小型なのに遠くまで届く風の正体
- 第3弾:ペルチェ冷却-15℃|氷を当てたような冷たさの正体
※ 各記事は単独でも読める設計です
