CIO国産充電器が調印式へ|アサヒ電子と組んだ本気を10年ユーザーが読む

2016年にAnkerの24W充電器を買って以来、もう10年。2022年からはCIOにもハマって、いまや手元のモバイルバッテリーも電源タップもケーブルも、気づけばCIOだらけです。そんな「充電器を10年買い続けてきた一ユーザー」として、今回のニュースには正直、背筋が伸びました。
CIOが創業10周年でぶち上げた「国産充電器プロジェクト」。その製造パートナーであるアサヒ電子株式会社との調印式が、ついに行われました。CIOの中橋さんと、アサヒ電子の菅野さんの対談つきで。
でも、ここがこの記事のキモなんですが——。
この対談、「国産だから無条件にエラい」とは一言も言っていないんです。むしろ逆。それを言っているのが、ほかでもない作っている当人たちだった。これが、面白い。
- CIO国産充電器プロジェクトがアサヒ電子との調印式に到達(製作過程は全部、動画で公開)
- キーワードは「国産だから、では売れない」——両社トップが自ら言い切った
- 私たちユーザーにとっての価値は「安心」と「修理して長く使える」に集約されそう
そもそも「CIO国産充電器プロジェクト」とは?10秒でおさらい
まず前提から。CIOは2026年4月27日、創業10周年を記念して「国産充電器プロジェクト」を始動しました。「いつか日本で作ってほしい」というユーザーの声がきっかけ、というのがCIOらしいところ。
プロジェクト全体の技術監修はYouTuberのイチケンさん。CIOの充電器を分解検証する動画がきっかけで、熱設計や部品選定に技術的な立場から関わっています。
そして今回の主役が、製造を担うアサヒ電子株式会社。両者は別々のスレッドなので、混同しないように整理しておきますね。
プロジェクトが掲げる3つのテーマ
- 日本工場でのものづくり(中国と日本で工程を分担し、最終組立を国内へ段階的に拡大)
- 確かな設計と安定出力(サーマルマネジメント=熱設計の作り込み)
- 国内メーカー部品の採用(コンデンサー・トランス・パワー半導体を可能な限り国産で)
「Made in Japan」と聞くと、つい全部を国内で、と想像しがち。でも実際は段階的に工程を移していくという、地に足のついた進め方です。このリアリズムが、今回の対談の通奏低音になっています。
プロジェクトの始動そのものをまとめた記事はこちら → CIO「Made in Japan」国産充電器プロジェクト始動|イチケン氏監修の全体像
調印式は本当に行われた|アサヒ電子という会社の正体
2026年6月17日、CIOの特設サイトで一本のブログが公開されました。タイトルは「『国産だから』ではなく、選ばれる価値をつくれるのか。」。その本文に、はっきりこう書かれています——「調印式を行いました」と。
つまり、これは構想やリップサービスではない。CIOとアサヒ電子が正式に手を組んだという、確定したニュースなんです。そして調印式の様子は動画でも公開中。CIOの「製作過程は全部オープンにする」という方針がここでも貫かれています。
| 項目 | アサヒ電子株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 福島県伊達市 |
| 創業 | 1984年 |
| 代表 | 代表取締役社長 菅野 寿夫 氏 |
| 事業 | EMS(電子機器の受託生産)/Made in Japanの一貫体制 |
| 今回の役割 | CIO国産充電器プロジェクトの製造パートナー |
1984年創業、福島で40年。電子機器を受託で作り続けてきた会社です。派手な消費者向けブランドではありませんが、こういう「縁の下のものづくり企業」と組んだところに、私はCIOの本気を感じました。話題作りだけなら、もっと知名度のある相手を選ぶ手もあったはずなので。

【本音炸裂】対談の名言3つ|「国産だから」では売れない、と作る側が言った
さて、ここからが今回いちばん読んでほしいパートです。中橋さん(CIO)と菅野さん(アサヒ電子)の対談。
普通、自社プロジェクトのPRなら「国産は素晴らしい!」で押し切りそうなもの。ところがこの2人、逆のことを正直に語っているんです。
「Made in Japanだけでは成り立たない」
「国産だけに頼れば、ニッチ市場で終わる」
作っている当事者が、ここまで言う。「日本で作りさえすれば勝てる」という幻想を、最初に否定しているわけです。これは厳しい現実認識であると同時に、すごく誠実だなと思いました。
「価格が2〜3倍になっても“国産だから”には依存できない」
そして極めつけがこの一文。プロジェクトのブログ本文に、こう綴られています。
愛国心や応援の気持ちだけで、同じ機能の製品を5,000円・1万円高く買い続けていただけるわけではない
……いやもう、ぐうの音も出ない。
正直に言えば、私もガジェット好きの端くれとして「国産」の二文字に弱い人間です。でも、応援だけで毎回1万円高い充電器を買い続けられるかと問われたら——うーん、と詰まる。その「うーん」を、メーカー自身が先回りして言語化してくれている。この自己批判の射程の長さが、このプロジェクトの信頼性そのものだと感じます。

で、私たちユーザーには何が嬉しいの?|価格差を超える3つの価値
ここまで読んで「結局、高くなるだけでは?」と思った方。鋭いです。でも対談を読むと、CIOとアサヒ電子が「価格差を超える価値」をどう乗せるかを本気で詰めているのが分かります。私なりに、ユーザー目線で3つに整理しました。
| ユーザーが得る価値 | 中身 | なぜ嬉しい? |
|---|---|---|
| ① 安心・信頼性 | 熱設計と安定出力の作り込み。国内メーカー部品(コンデンサー・トランス・パワー半導体)を採用 | 毎日コンセントに挿す物だからこそ、発熱や品質の不安が少ないのは大きい |
| ② 修理して長く使える | 修理事業からのフィードバックを設計に反映するループ | 「壊れたら買い替え」が当たり前の充電器で、直して使える発想は新鮮 |
| ③ ものづくりの透明性 | 製作過程をすべて動画で公開 | どこで誰がどう作っているか見える=納得して買える |
個人的にいちばん刺さったのは②の「修理して長く使える」。
充電器やモバイルバッテリーって、基本は使い捨て文化なんですよね。でもCIOは修理事業で得た知見を次の設計に回す、と。「売って終わり」じゃなく「直して続く」。これは10年買い替え続けてきた私には、地味だけど効く話でした。
対談では、国内製造を支える人材の多様化(主婦・高齢者・外国人材など)にも触れられています。「日本で作る」を持続させるには、誰が作るかも問われる——という現実的な論点。単なる愛国マーケでは出てこない、地に足のついた話だと感じます。
10年ユーザーの正直な視点|CIOの「国産」は応援する価値があるか
ここからは、完全に私の主観です。
AnkerとCIOを両方使い続けてきた立場から言うと、CIOの強みは昔から「ユーザーの声を製品に変えるスピード感」でした。NovaPort系の充電器に積まれた、ポート位置を気にせず電力を自動で振り分けてくれる仕組み——あれを実際に使うと、地味なようでいて毎日のストレスが消えるんですよね。「どこに挿せば速いんだっけ?」を考えなくていい。
その「ユーザー目線の積み重ね」の延長線上に、今回の国産プロジェクトがある。だから私は、これを単なる10周年の打ち上げ花火だとは思っていません。
「国産だから買う」のは、おすすめしません。それは作っている本人たちが否定している通り。
でも、「安心して長く使える充電器が欲しいから、選択肢として国産も見る」——この順番なら、CIOの国産充電器は十分に検討の価値あり。順番が逆だと、たぶん長続きしません。
正式な製品・価格・発売日はまだ発表されていません(2026年6月18日時点)。続報はCIOの10周年関連イベントで出てくる可能性が高いので、分かり次第このサイトでも追いかけます。気になる方は、いま使える現行のCIO充電器・モバイルバッテリーで「CIOの作り込み」を先に体感しておくのもアリですよ。
国産充電器の発表が予想される10周年イベントの全容 → 【7/2〜7/5 原宿】CIO 10周年POP-UP速報|限定記念モデル・オフ会まとめ
まとめ|「国産だから」を疑うメーカーだから、信じられる
今回のニュースを、3行で。
- CIO国産充電器プロジェクトがアサヒ電子との調印式に到達(動画で全公開)
- 両社トップが「国産だから、では売れない」と本音を共有=逆に信頼できる
- ユーザーの価値は安心・修理して長く使える・透明性の3点に集約されそう
「国産」という言葉に酔わず、その価格差を価値で説明しようとするメーカー。私が10年ガジェットを買い続けてきて、いちばん信用できるのはまさにこういう姿勢です。続報、楽しみに待ちましょう。
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