エレコムの4in1モバイルバッテリーは8,990円。コンセントに挿したときの出力は10.5Wでした

モバイルバッテリーは2016年のPoweraddから数えて約10年、CIOは2022年から。コンセントに挿せるタイプは、2021年のノーブランドの2in1、2022年のCIO SMARTCOBY Pro PLUGと、これまでに2回選んできた形です。
そこへエレコムが、バッテリー・AC充電器・ケーブル・Qi2のワイヤレス充電を1台にまとめた「4in1モバイルバッテリー」(EC-C68LBK)を出しました。私は持っていません。公式の資料と販売ページから書きます。使った感想や、測った数字はこの記事にありません。
資料を読んで目に止まったのは、コンセントに挿したときと、抜いたときで、出せる電力がはっきり違うことでした。
先に結論(2026年10月24日に確認)
- 抜いてバッテリーとして使うと、USB-CはUSB PD最大20W、Qi2ワイヤレスは最大15W
- 商品名の22.5Wは、エレコムの注記ではHUAWEI機器のみの対応
- コンセントに挿して充電器として使うと、有線は最大10.5W(5V/2.1A)、ワイヤレスは最大5W
- 2台以上を同時につなぐと、バッテリー時は合計15W、充電器時は合計10.5W
- Qi2の正規認証品。ただし資料にQi2.2(25W)の記載はなし
- 重さは約335g(Amazon・エレコム直販の仕様欄。楽天の仕様欄は約355g)、Amazonの価格は8,990円

挿してるときと抜いてるときで、別の製品くらい数字が変わるにゃ
エレコムが10月に出したリン酸鉄のモバイルバッテリーとは別の製品です。こちらの電池は、エレコムの表記では充電式リチウムイオン電池。リン酸鉄・半固体の3製品の比べ方は安全寄りのモバイルバッテリーの比較記事にまとめています。
EC-C68LBKはどんな製品?1台に4つの役割
中身は、10,000mAhのモバイルバッテリーに、充電器とケーブルとワイヤレス充電器を足した形です。エレコムの発表(2026年10月22日)では、10月下旬の発売、価格はオープン価格です。
- モバイルバッテリー:容量10,000mAh
- AC充電器:電源プラグは回して本体にしまえるスイングプラグ
- ケーブル:USB-Cケーブルが本体に付いている
- Qi2ワイヤレス充電器:マグネットでスマホに付ける。底面のスタンドで横向きに立てかけられる
ほかに、USB-CポートとUSB-Aポートが1つずつ。残量はLEDパネルに1%単位で出ます。USB-Aはイヤホンなどの小さな機器向けの低電流モードに対応している、とエレコムは書いています。
付属品は取扱説明書と絶縁シールで、ポートにつなぐケーブルは入っていません。エレコムも「※USB Type-CポートやUSB-Aポートとスマートフォンなどを接続するケーブルは付属していません。」と注記しています。
モード別の出力の早見表:挿すか、抜くかで変わる
この製品は、コンセントに挿しているかどうかで出力が変わります。エレコムの発表とAmazonの仕様欄の数字を、モードごとに並べました。
| 抜いて(バッテリー) | 挿して(充電器) | |
|---|---|---|
| USB-C・内蔵ケーブル | USB PD最大20W(PPS最大20W) | 最大10.5W(5V/2.1A) |
| USB-A | 最大22.5W※ | 最大10.5W(5V/2.1A) |
| Qi2ワイヤレス | 最大15W(ワイヤレスだけ使うとき) | 最大5W |
| 2台以上を同時に | 合計最大15W(ワイヤレス含む) | 合計最大10.5W。ワイヤレスは止まる |
| 本体への充電 | — | 余裕があるときは同時に充電(パススルー) |
抜いてバッテリーとして使うとき:USB PDは20W
商品名にある22.5Wは、iPhoneなどで出る数字ではありません。エレコムは「※各ポートまたは本体一体型ケーブルの出力22.5Wは、HUAWEI機器のみに対応しています。」と注記しています。
USB PDで充電するスマホなら、USB-Cポートと内蔵ケーブルは最大20Wです。Qi2の15Wも条件つきで、「※モバイルバッテリーとして、ワイヤレス充電のみを使用する場合に限ります。」とあります。
ワイヤレスとケーブルを同時に使うと、合計で最大15W。スマホを2台まとめて充電すると、1台あたりはもっと下がると読めます。
コンセントに挿して充電器として使うとき:10.5Wと5W
挿しているときの有線は最大10.5W(5V/2.1A)です。仕様欄の電圧は5Vだけで、USB PDの20Wの表記は、バッテリーとして使うときの欄にしかありません。
ワイヤレスは最大5W。さらに「※AC充電器として使用時、ワイヤレス出力とポートまたは本体一体型ケーブルを同時に使用すると、ワイヤレス出力は停止します。」。コンセントにつないだまま、スマホを置いてイヤホンをケーブルで、という使い方は資料の上ではできません。
つないだ機器と本体を同時に充電するパススルーには対応しています。ただしエレコムの書き方は「電力に余裕がある場合」で、本体側にどれだけ回るかの数字はありません。エレコムは「※パススルー充電はバッテリーの電池を介さずに機器を充電できるため、電池の劣化を抑えられます。」と説明しています。

急ぐ日は、コンセントから抜いてバッテリー側で充電するほうが数字は上にゃ
Qi2は15W。Qi2.2(25W)の記載はない
ワイヤレスは、Qi2の正規認証品です。エレコムは、WPC(ワイヤレスパワーコンソーシアム)が決めた国際標準規格のQi2に準拠した正規認証品だと書いています。
一方で、発表と販売ページの仕様欄にはQi2.2や25Wの記載がありません。ワイヤレスの最大は15Wです。Qi2とQi2.2の違いはQi2.2(25W)とQi2(15W)の違いの記事で整理しています。
- マグネットで付くのはQi2のマグネット固定に対応した機器だけ
- ケースを付けるなら、ワイヤレス充電とマグネット固定に対応したケースを使う
- スマホとの間にカードや鍵、硬貨など金属を含むものを挟まない(発熱して火災の原因になる、とエレコム)
- 磁気カードを近づけない
マグネットについては「※マグネットでの固定はQi2規格のマグネット固定に対応した機器のみに対応しています。」とあります。手持ちのスマホが対応しているかは、先に確かめておくと安心です。
重さ・大きさ・電池の量:約335gで36.5Wh
重さは、売り場によって数字が2つあります。Amazonとエレコムダイレクトショップ本店の仕様欄は約335g、楽天のエレコムダイレクトショップの仕様欄は約355gでした(10月24日確認)。エレコムの発表には重さの記載がありません。
- 大きさ:幅約86.6mm×奥行約36.9mm×高さ約90mm
- 電池:3.65V/5000mAh×2で36.5Wh(仕様欄)
- 本体の充電時間:コンセントから直接で約3時間40分、別売のAC充電器からで約2時間20分
- くり返し使える回数:約1,000回
- 使う温度:充電器として0〜25℃、バッテリーとして0〜35℃
- 保証:1年間
充電時間は、コンセントに直接挿すより、USB-Cの充電器からのほうが短いと書かれています。入力はUSB-Cで最大20Wです。
使う温度は、仕様欄に「使用温度範囲:AC充電器として使用時:0℃~25℃、モバイルバッテリーとして使用時:0℃~35℃」とあります。充電器として使うときの上限は25℃で、バッテリーとして使うときより10℃低い書き方です。
回数の約1,000回について、エレコムは「一般的なモバイルバッテリーの約2倍」と書き、「※JIS規格に基づく所定の条件で評価した設計上のサイクル寿命の目安です。実際の使用回数は、使用環境や条件により異なります。」と注記しています。
10,000mAhでも、スマホを何回充電できるかは電池の量(Wh)で考えるのが確かです。エレコムの目安は、1,800mAhのスマホで約3.3回、3,000mAhのスマホで約1.9回(電源を切った状態)。mAhとWhの読み方は5000mAhと10000mAhの違いの記事にまとめています。
エレコムが書いている安全面
安全面は、規格への準拠と保護機能の書き方です。主語はすべてエレコムです。
- 内蔵の電池はJIS C 62133-2:2020とJIS C 8715-2:2024に準拠した安全設計
- 温度の上昇を見て出力を抑えるThermal Protection
- 過充電・過放電・過電流防止・短絡保護・温度検知の5つの保護機能
- PSE:仕様欄の表記は「○PSE 特定以外の電気用品、◇PSE 特定電気用品」
電気用品安全法については「日本の電気用品安全法(PSE)の技術基準に適合した安全性の高い製品です。」と書いています。また「※USB Type-CポートやUSB-Aポートにケーブルを挿したままにすると、バッテリー残量が減る場合があります。」という注意もあります。
コンセント一体型のほかの10000mAh機と並べると
一体型の中で見ると、EC-C68LBKは、充電器としての出力は控えめで、そのかわりQi2が付いている位置づけです。9月にコンセント一体型の選び方の記事で並べた10000mAhの2機種と比べました。
| 充電器として | バッテリーとして | 重さ | |
|---|---|---|---|
| エレコム EC-C68LBK | 最大10.5W | PD最大20W | 約335g |
| Anker Power Bank (10000mAh, Fusion, Built-In USB-C ケーブル) | 最大30W | 最大30W | 約250g |
| CIO SMARTCOBY Pro PLUGⅡ | 最大67W | 最大45W | 約308g |
充電器としての出力は、ほかの2機種より低い数字です。そのかわりEC-C68LBKには、Qi2のマグネット式ワイヤレス充電とスタンドが付いています。何を優先するかで選び方が分かれます。
こんな人に向く・向かない
公式の数字から読める範囲で、向き不向きを分けました。
- Qi2対応のiPhoneに、ケーブルなしでマグネットで付けて充電したい
- 旅行や出張で、充電器・ケーブル・バッテリーを1つにまとめたい
- 夜のうちにコンセントで本体とスマホをまとめて充電し、日中はバッテリーで使う
- 残量を1%単位で見たい
- コンセントに挿したまま、スマホを速く充電したい(充電器時は最大10.5W)
- ノートPCも充電したい(USB PDは最大20W)
- Qi2.2の25Wワイヤレスがほしい(資料にQi2.2の記載なし)
- なるべく軽くしたい(約335g)
飛行機と、捨てるとき
電池の量は36.5Whで、機内持ち込みの上限160Whを大きく下回ります。エレコムも、160Wh以下なので機内持ち込みが可能(航空会社の規定で例外あり)と書いています。
国土交通省の告示では、モバイルバッテリーは預け入れ荷物に入れられず、機内持ち込みは2個まで。機内でモバイルバッテリー本体を充電しないことも決まっています。一体型を座席のコンセントに挿すと本体にも充電が入るので、機内では挿さないでおくのが確かです。細かいルールは飛行機のモバイルバッテリーのルールの記事で確かめてください。
捨てるときは、エレコムが「本製品は、一般社団法人JBRCの回収対象製品であり、回収協力自治体や協力店(家電量販店・ホームセンターなど)で回収が可能です。」と明記しています。
価格と販売ページ(10月24日確認)
Amazonがいちばん安く、エレコムの直販は9,890円でした。どれも税込で、2026年10月24日に確認した表示です。
| 売り場 | 価格(税込) | 10月24日の表示 |
|---|---|---|
| Amazon(販売元 Amazon.co.jp) | 8,990円 | 在庫あり |
| 楽天(エレコムダイレクトショップ) | 9,890円 | 在庫あり・1〜4日で発送予定 |
| Yahoo!ショッピング(エレコムダイレクトショップ) | 9,890円 | 10/26に発送予定 |
| エレコムダイレクトショップ本店 | 9,890円 | 売り切れ |
価格と在庫は日々変わります。リンク先で確かめてください。
エレコム 4in1モバイルバッテリー(EC-C68LBK) 10,000mAh・Qi2・ブラック
まとめ
- EC-C68LBKは、バッテリー・AC充電器・USB-Cケーブル・Qi2ワイヤレスを1台にまとめた10,000mAh
- 抜いて使うとUSB PD最大20W・Qi2最大15W。22.5WはHUAWEI機器のみ
- 挿して使うと有線最大10.5W・ワイヤレス最大5W。同時に使うとワイヤレスは止まる
- Qi2の正規認証品だが、Qi2.2(25W)の記載はなし
- 重さは約335g(楽天の仕様欄は約355g)、36.5Wh。価格はAmazonで8,990円(10月24日確認)
荷物を1つにまとめたい人向けの、まとめ役の1台です。コンセントにつないだまま速く充電したい人には数字が足りないので、モード別の表を見てから決めるのが確かです。
※この記事は2026年10月24日までに確認した、エレコム株式会社のプレスリリース(PR TIMES)と、Amazon・楽天・Yahoo!ショッピング・エレコムダイレクトショップの商品ページの記載にもとづいています。製品を所有していないため、使用感や実際の充電の速さ・重さは書いていません。
よくある質問
できるとは書かれていません。エレコムは、各ポートと内蔵ケーブルの22.5W出力はHUAWEI機器のみの対応と注記しています。USB PDの最大は20Wです。
仕様欄では、充電器として使うときの有線は最大10.5W(5V/2.1A)、ワイヤレスは最大5Wです。コンセントから抜いてバッテリーとして使うと、USB PDで最大20Wになります。
エレコムの発表と販売ページの仕様欄に、Qi2.2や25Wの記載はありません。Qi2の正規認証品で、ワイヤレスの最大は15Wです。
Amazonとエレコムダイレクトショップ本店の仕様欄では約335g、楽天のエレコムダイレクトショップの仕様欄では約355gでした(2026年10月24日確認)。エレコムの発表には重さの記載がありません。
電池の量は36.5Whで、エレコムは160Wh以下なので機内持ち込みが可能と書いています。国土交通省の告示では預け入れ荷物に入れられず、機内持ち込みは2個まで、機内でモバイルバッテリー本体を充電しないことも決まっています。航空会社のルールも確認してください。