CIO Handy Fanの『二重反転ファン』を解剖|小型なのに遠くまで届く風の正体

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真夏、駅のホームで小さなハンディファンを顔に当てる。ところが——風が拡散しすぎて、首筋まで届かない。「もっと真っ直ぐ飛ばしてくれよ」と、何度思ったことか。

Ankerユーザー歴10年、CIOは2022年から4年、いまや手元のCIO製品は16点超。そんな私が、2026年5月11日12時25分にMakuakeで始まった「CIO Handy Fan」を、開始からわずか13分後の12時38分に応援購入していました。25%オフの【超超早割】枠、滑り込みです。理由のひとつが、今日の記事で解剖する「二重反転ファン」でした。

「二重反転ファン」って、ドローンの世界では普通だけど——ハンディファンで採用してくる発想、面白くないですか?

💡 二重反転ファンの正体
2枚の羽が逆方向に回転して、後段の羽が前段の渦を打ち消す仕組み。
結果として、風が真っ直ぐ・遠くまで届きます。
目次

そもそもハンディファンの「風が拡散しちゃう問題」

2019年、私はenkeeoの1台4役モバイルバッテリー(ランタン+扇風機+ライト+モバイルバッテリー)を持っていました。あれが私の多機能ガジェット好きの原点です。

そこから何年も、夏のたびにハンディファンを買い替えては、毎回同じ違和感に行き当たる。
「風量はあるのに、なぜか涼しくない」。

これ、ファンの羽根が1枚だと避けられない物理現象なんですよね。羽根が回転すると、風は前方に進むと同時に「螺旋状に外へ広がる」性質を持ちます。専門用語で言えば旋回流(スワール)。ぐるぐる回転しながら拡散していくので、20cmも離れると風速は急激に落ちる。手元の小さな羽根では、なおさらです。

「だからもっと強い風量で押せばいいじゃん」と言いたくなるけれど、その代償が騒音と消費電力。ハンディファンの宿命でした。

二重反転ファンとは何か——羽根を逆回転させるという発想

CIO Handy Fanが採用したのは「二重反転ファン」。前の羽根と後ろの羽根、2枚の羽根を逆回転させる仕組みです。

「あれ、これ航空機やドローンの世界で聞いた覚えがある」と思った方、正解です。コントラ・ローテーティング・プロペラ。古くは戦闘機や哨戒機、最近では一部の高性能ドローンや産業用ファンに採用される技術です。

仕組みを噛み砕くと、こうなります。

  • 前段の羽根が空気を取り込み、回転方向に旋回しながら後ろへ送る
  • 後段の羽根が逆回転で受け止め、その旋回成分を打ち消す
  • 結果として残るのは真っ直ぐ前へ進む直進成分だけ

羽根1枚で出していた風を「拡散する円錐」だとすると、二重反転ファンの風は「真っ直ぐ伸びる円柱」のイメージ。同じ風量でも、届く距離がまったく違ってきます。

なぜ直進性が高く、遠くまで届くのか

もう少し物理に踏み込みます。風が拡散する最大の原因は、前述の旋回流。空気が回転しながら前に進むと、遠心力で外側へ逃げていく。これを「ラジアル成分」と呼びます。

二重反転ファンは後段の羽根が逆回転で噛み合うことで、このラジアル成分を相殺する。前段が右回りなら後段は左回り、互いの旋回を打ち消して、軸方向の成分だけを残す——だから直進性が高い。

業務用の送風機や工業用ファンで「同じ消費電力でも到達距離が伸びる」と評価される理屈はここにあります。CIOはその発想を、手のひらサイズに落とし込んできたわけです。

正直、ハンディファンの分野で本気でこれをやるメーカーが出てくるとは、思ってもいませんでした。

二重反転ファンが効くシーン

  • デスクの端から顔まで風を届けたい
  • 屋外の暑い場所で「風が散らない1台」が欲しい
  • 首掛け状態で胸元から顔まで風を上げたい
  • 出張・旅行先の宿で扇風機代わりにしたい
1枚羽 vs 二重反転
方式風の特性到達距離
通常1枚羽渦で散る・近距離向き短い
二重反転2枚羽渦を打ち消し直進長い
◎ GOOD
風が真っ直ぐ届く・首掛けで顔まで上がる・小型でも効く
× BAD
1枚羽の小型ファンは「至近距離専用」になりがち——デスク奥から顔は届かない

静音性の理由——「軽く速く」回せる二段構え

ハンディファンの騒音源は大きく2つ。羽根が空気を「叩く」風切り音と、モーター音です。

同じ風量を1枚羽根で出そうとすると、回転数を上げるしかありません。回転数が上がれば風切り音は加速度的に増える。これがいわゆる「うるさいハンディファン」の正体です。

二重反転ファンは羽根を2枚に分けて仕事を分担できる。1枚あたりの回転数を抑えても、合計の送風能力は維持できる。結果として、同じ風量帯なら静か、同じ音量帯ならパワフル、という二択を読者側が選べるようになる。

CIO Handy Fanは4段階の風量調節を備えているので、夜のデスクでは静音モード、屋外では最大風量、と状況に合わせて切り替えられるのもありがたい設計でした。

他のCIO製品にも見える「物理設計の本気度」

CIOを4年使ってきて気づくのは、この会社、「物理層」の作り込みを本気でやるところなんですよね。

2025年に買ったNovaPort TRIO II 65Wは、どのポートに挿してもW数を自動配分してくれる「NovaIntelligence」設計。複数ポート充電器の「このポートに挿したら何W」を毎回考える煩わしさを、回路設計で消してきました。

福袋で揃えたPolaris CUBEシリーズも、プラグ内蔵キューブという物理形状そのものが「持ち運びと据え置きの統合」を体現している。スペックを盛るのではなく、設計思想を盛る会社、というのが私のCIO観です。

二重反転ファンは、その流れの延長線上にある選択だと思いました。「もっと強いモーターを積みました」ではなく、「羽根の物理を見直しました」。地味だけど、効きます。

シリーズ第1弾「完全パススルー」と合わせて読んでほしい理由

CIO Handy Fanの差別化技術は、二重反転ファンだけではありません。もうひとつの柱が「完全パススルー給電」。ACアダプタ接続時にバッテリーを完全にバイパスしてファンを駆動する仕組みで、本体が熱くなりにくく、バッテリー寿命も延びる設計です。

シリーズ第1弾でその仕組みをじっくり解剖したので、二重反転ファンと合わせて読むと、CIOがハンディファンに込めた本気度がより立体的に見えてきます。

関連記事:CIO Handy Fanの「完全パススルー給電」を解剖|なぜ充電しながら熱くならないのか

製品の全体像(1台4役・ペルチェ冷却・着脱式バッテリー)はこちら:CIO Handy Fan Makuake先行|1台4役の充電器メーカー発ハンディファンを13分で支援した話

同じCIOの「自動配分」技術が気になる方は:CIO NovaPort TRIO II 65W レビュー|ポートを問わず自動で最適配分するNovaIntelligenceの正体

📝 ふと振り返ると
CIO は充電器メーカー。それが扇風機を出すとき、電池の話だけでなく「風の届け方」まで仕込んできたのが微笑ましいです。
ガジェットを2016年から追ってきた身として、こういう「他業種からの越境」が一番ワクワクします。

二重反転——名前は厳ついけど、要は『風がちゃんと届く』ということです。

まとめ——羽根2枚で景色が変わる

二重反転ファンは、派手な機能ではありません。「羽根を2枚に増やして、逆に回す」。説明すれば一行で終わる物理の話です。

ただ、その一行のために必要なのは、モーター制御・羽根の翼形設計・軸の精度・筐体の振動対策——地味な技術の積み重ね。それを手のひらサイズで成立させたところに、CIOらしさを感じます。

真夏のホームで風が顔の前で散ってしまう、あのもどかしさ。今年の夏は、少し違う景色が見えそうです。Makuakeの応援購入受付は7月上旬の発送に向けてまだ続いているので、気になる方は早割枠が残っているうちに覗いてみてください。

シリーズ第3弾は、ペルチェ冷却プレートの仕組みを解剖する予定です。お楽しみに。

🌬️ CIO Handy Fan 技術解説シリーズ

※ 各記事は単独でも読める設計です

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